「ば」「たら」「と」「なら」の違い

皆さん、日本語能力試験お疲れ様でした。

今日、日本語における条件表現についてお話したいと思います。日本語の条件表現は、ネイティブでない人にとって最も難しい文法項目の一つとされています。英語などと違い、日本語は「ば」「たら」「と」「なら」という四つの条件語句があります。これらは全部英語の「if」に当たるだけに、日本語学習者がよく使い方を混同するわけです。

(1)安ければ、売れます。
(2)安かったら、売れます。
(3)安いと、売れます。
(4)安いなら、売れます。

上に示すように、「ば」「たら」「と」「なら」は取り替えても同じように使える場合もあります。しかし、そのそれぞれ言われることの焦点が異なるのです。したがって、日本語の条件語句をマスターするには、まずその一つ一つの特徴を理解するのが大事です。下のテーブルにその特徴をまとめました。

焦点 ポイント
 S1ば、S2  条件であるS1 – S2が起こるには、S1が必要です
– 「S1が起こらなければ、S2が起こらない」という意味合いが入っています
 S1たら、S2  S1とS2の時系列 – S1が起こった場合、S2が続いて起こります
 S1と、S2  結果であるS2 – S1が起こる場合、その結果はS2です
– S2は話し手の意志でない、または、コントロールできないことです
 S1なら、S2 – 相手の言ったこと・様子であるS1に対して、話し手の判断・意見である
S2を述べます

上述以外に、他にも「ば」「たら」「と」「なら」に対する色々な学説があるので、それらを参考にする必要もあります。ついては、以下の文献をご紹介したいと思います。

  1. 前田直子(2009)『日本語の複文:条件文と原因・理由文の記述的研究』くろしお出版
  2. 松岡弘・庵功雄・高梨信乃・中西久実子・山田敏弘(2000)『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』スリーエーネックワーク
  3. 日本語記述文法研究会(2008)『現代日本語文法6:第11部複文』くろしお出版

どんな言語でもそうですが、中級・上級に進んでいくと、意味の似ている文法・語彙がどんどん出てきます。とはいえ、怖がることは一つもありません。そのニュアンスさえしっかり把握できれば、それほど難しくはないと思います。お互い頑張りましょう!

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